
食事の栄養成分が動物の成長や代謝を制御する
分子メカニズムを解明する
動物細胞制御学研究室では、動物が環境の変化にどのように適応して生命を維持しているかを「生体内の情報伝達」という観点から研究しています。これに異常が生じると動物は病気になることになりますが、この仕組みを明らかにして、更に利用することにより、病気を治す、高品質な食資源を作るなどの研究を進めています。
題材として注目しているのは、アミノ酸のような栄養因子、インスリンやIGF(インスリンに構造が類似した成長因子)といったホルモンです。
栄養因子は、インスリンやIGFの産生や生理活性の調節を介して、または栄養因子自体が直接、動物の発生・発達、成長・成熟、代謝制御、老化などを制御しています。この活性の調節に異常が起こると、成長異常、脂肪肝、糖尿病、脳神経変性疾患、動脈硬化、骨粗鬆症、がんなど、高齢化社会で問題となっている多くの疾病を発症します。これらの疾病の発症機序を解明し、新しい予防法や治療法の開発を進めています。また、栄養因子の伝達するシグナルを調節することにより、フォアグラや霜降り肉など高品質な食資源動物の作出も可能になります。
当研究室は動物生命システム科学専修・応用動物科学専攻を主に担当していますが、応用生命化学専攻からの研究室配属も可能になっています。やる気のある明るい大学院生や研究員を募集しておりますので、興味のある方はぜひ研究室を覗いてみてください。
応用生命化学専攻のガイダンスや応用動物科学専攻のガイダンスが開かれています。
興味のある方は是非参加してください! 詳細は「Events」をご覧ください。
2025/1 | 博士課程3年の高橋彩夏さんの研究内容が「Int. J. Mol. Sci.」に掲載されました。この論文は肝臓組織のインスリン受容体基質IRS2のタンパク量が低タンパク食の給餌によって増加し、VEGF-Dの分泌を誘導していることを示した論文です。 | |
2024/10 | 准教授の伯野、研究生の沖野良輔さんの研究内容が「Sci. Rep.」に掲載されました。この論文はIGFシグナルのダイナミクスがIGF-Iの濃度によって制御されており、細胞が分化するか増殖するかの運命決定に関与することを示した論文です。この研究成果は東大農学部ホームページの「研究成果」に掲載されました | |
2024/5 | 研究生である西宏起さん、沖野良輔さん、合田祐貴さんの研究内容が「Cur Dev Nutri」に掲載されました。この論文は高脂肪食給餌によって誘導される脂肪肝や高コレステロール血症が食餌中のアミノ酸組成を変化させることで抑制できることを示した論文です。 | |
2024/3 | 慈恵医科大学からの研究生である斎藤真希さんの研究内容が「BBRC」に掲載されました。 | |
2023/11 | 本研究室卒業生の古田遥佳さんの研究内容が「International Journal of Molecular Science」に掲載されました。 | |
2023/04 | 東京都健康長寿医療センター研究所の石神先生、近藤先生との共同研究内容が「Geroscience」に掲載されました。 | |
2023/04 | 長野楽さん、前澤玲緒奈さん、佐藤わかなさん、小栗舜平さんの三人が動物細胞制御学研究室の新たなメンバーとなりました。 | |
2023/02 | 医学部脳神経外科の本郷先生、宮脇先生との共同研究が「Angiogenesis」に掲載されました。 | |
2022/10 | 獣医学専攻の山内先生との共同研究が「Skelet Muscle」に掲載されました。 | |
2022/09 | 大阪大学の吉川先生、松崎先生との共同研究が「iScience」に掲載されました。 | |
2022/07 | 金沢大学の亀井先生との共同研究が「Frontiers in Endocrinology」に掲載されました。 | |
2022/06 | ポスドクの西宏起さん、卒業生の長田悠加さん、朝重陽菜子さん、自治医科大学の共同研究者の齋藤真希さんの論文が学術雑誌「Cells」に掲載されました。この論文は 必須アミノ酸は、インスリン様成長因子I (IGF-I )の産生に必須であることを示した論文です | |
2022/03 | 西宏起さんのiScienceに掲載された研究成果が、「バイオサイエンスとインダストリー」Vol.80 No.2のトピックスに掲載されました。 | |
2021/09 | ポスドクの合田祐貴さんの論文が学術雑誌「J. Biol. Chem」に掲載されました。この論文は低リジン食を給餌すると筋肉に脂肪交雑が起こることを示した論文です。 | |
2021/08 | コラム2「AIに挑戦!」を追加しました。コラムへ | |
2021/07 | コラムを追加しました。コラムへ | |
2021/06 | 卒業生の福嶋沙良さんとポスドクの西宏起さんの論文が学術雑誌「iScience」に掲載されました。この論文はオルニチンがシグナル仲介因子であることを世界で初めて示した論文です。 | |
2021/05 | 名倉敬仁さんの論文が学術雑誌「Biochimie」に掲載されました。 | |
2021/4 | 伯野史彦先生が准教授に着任されました | |
2020/12 | 実験医学の増刊 Vol.39 No.5 2021にアミノ酸シグナルに関する総説が掲載されました。 | |
2020/12 | ポスドクの西宏起さん、増田正人さん、獣医学専攻助教の山中先生の論文が学術雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。 | |
2020/9 | 西宏起さんの共著論文が学術雑誌「Nutr. Metab」に掲載されました | |
2020/9 | 臓器特異的な脂肪蓄積法に関する総説「栄養因子を利用した臓器特異的な脂肪蓄積調節法の開発 脂質・脂肪酸関連物質の使いこなし方」が素材開発・機能創生・応用技術第9章に掲載されました | |
2020/8 | 伯野史彦助教の総説「筋分化過程における細胞競合 -インスリン受容体基質(IRS-1)の役割」が医学のあゆみ Vol 274 No. 5 に掲載されました | |
2020/2 | 沖野良輔さんの論文が学術雑誌「Frontiers in Endocrinology」に掲載されました | |
2019/07 | 片岡直行先生が細胞生化学の准教授に着任されました。 | |
2019/4 | 片岡直行先生の論文が学術雑誌「Frontiers in Genetics」に掲載されました | |
2019/2 | 高橋伸一郎教授、伯野史彦助教の総説「インスリン様シグナルと代謝制御性アミノ酸シグナル -次世代栄養学「AI Nutrition」の提唱-」が実験医学3月号に掲載されました | |
2018/12 | 高橋伸一郎教授、伯野史彦助教の総説(成長ホルモンは、実は「異化ホルモンである」)が成長 代謝 Vol.9 No.2, 2018に掲載されました | |
2018/11 | 西宏起さん、伯野史彦助教、高橋伸一郎教授の総説「アミノ酸の新機能:血中プロファイルに応じた脂質代謝の変動」がバイオサイエンスとインダストリー別冊に掲載されました | |
2018/09 | 古田(吉原)遥佳さんの論文が学術雑誌「Oncotarget」に掲載されました。 | |
2018/07 | 高橋伸一郎先生が教授に昇進されました。 | |
2018/06 | 米山鷹介さんの論文が学術雑誌「iScience」に掲載されました。 | |
2018/06 | Amgen Scholars Program 2018の留学生を受け入れました。 | |
2018/06 | 研究員の米山鷹介さんが東京医科歯科大学の助教に着任されました。 | |
2018/04 | 西宏起さんと米山鷹介さんの論文が東京大学農学生命科学研究科の研究成果で紹介されました。 | |
2018/04 | 博士3年の西宏起さんの論文が学術雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。 | |
2018/04 | 研究員の米山鷹介さんの論文が学術雑誌「eLife」に掲載されました。 | |
2018/04 | 金沢大学の亀井宏泰助教との共同研究の研究成果が学術雑誌「Endocrinology」に掲載されました。 | |
2018/03 | 伯野助教と高橋准教授の総説が学術雑誌「J. Mol. Endocrinol.」に掲載されました。 |
2025/03 | New!! 助教の藤田 卓が上原記念財団贈呈式に出席しました。 | |
2025/03 | New!! 第11回 骨格筋生物学研究会に参加しました! | |
2024/12 | 藤田 卓さんが助教として着任しました。これからよろしくおねがいします! |
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応用生命化学・応用生命工学専攻公開ガイダンス | ||||||
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応用動物科学専攻公開ガイダンス | ||||||
2019/5/8 |
獣医応動ソフトボール大会で動物細胞制御チームが連覇しました! |
2018/9/26 |
高橋先生のお祝い会の写真をアップしました。 |
2018/5/16 |
獣医応動ソフトボール大会で動物細胞制御・応用免疫・感染制御合同チームが見事優勝しました! |
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